要支援と要介護の違いとは?状態の目安・使えるサービス・相談先を早見表で解説

公開: 2026年7月5日 読了目安 約5分

先に、要点だけ

  • 要支援1・2は「支援があれば生活を維持・改善できる」段階、要介護1〜5は「日常的に介護が必要」な段階。認定は非該当を含む8通り
  • 相談先が違う:要支援は地域包括支援センター、要介護は居宅介護支援事業者のケアマネジャーがケアプランを作る
  • 要支援で使えるのは介護予防サービスが中心。特別養護老人ホームは原則要介護3以上など、区分により使えないサービスがある
  • 非該当(自立)でも、市区町村の総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)の訪問型・通所型サービスなどを利用できる場合がある
この記事の目次
  1. 要支援と要介護は何が違う?
  2. 要支援1〜要介護5の状態の目安【早見表】
  3. 要支援1・2で何ができる?使えるサービス
  4. 要介護1〜5で使えるサービスと相談先
  5. 非該当だった場合に使える「総合事業」

認定結果の通知書を開くと「要支援2」とだけ書いてある。介護が必要と認められたのか、そうでもないのか、この数字で何が使えるのか——。通知が届いた家族が最初に戸惑うのが、この区分の読み方です。

結論から言うと、要支援1・2は「支援があれば生活を維持・改善できる」段階で相談先は地域包括支援センター、要介護1〜5は「日常的に介護が必要」な段階で相談先はケアマネジャーです。同じ介護保険でも、使えるサービスの体系と窓口が分かれています。この記事では両者の違いと、非該当だった場合の選択肢までを整理します。

要支援と要介護は何が違う?

要介護認定の結果は、非該当(自立)・要支援1・2・要介護1〜5の8通りです。要支援と要介護の違いは、ひとことで言えば**「これから悪化を防ぐ段階」か「すでに介護が必要な段階」か**です。

🌱 要支援1・2

  • 日常生活の基本はおおむね自分でできる
  • 一部に見守りや支援が必要で、状態の維持・改善が見込まれる
  • 使えるのは介護予防サービスと総合事業が中心
  • ケアプランは地域包括支援センターが作成

🛏 要介護1〜5

  • 食事・排せつ・入浴などで日常的に介護が必要
  • 数字が大きいほど介護の必要度が高い
  • 訪問介護から施設入所まで介護保険サービス全般が対象
  • ケアプランはケアマネジャー(居宅介護支援事業者)が作成

どちらに振り分けられるかは、認定調査と主治医意見書をもとにした一次判定・二次判定で決まります(厚生労働省)。調査当日の様子だけで決まらないよう、認定調査で聞かれる内容と立ち会いの準備も確認しておいてください。

要支援1〜要介護5の状態の目安【早見表】

各区分の状態の目安と相談先を1枚にまとめると、次のようになります。あくまで一般的な目安で、実際の区分は市区町村の介護認定審査会が判定します。

区分状態の目安ケアプランの相談先
非該当(自立)日常生活は自分でできる地域包括支援センター(総合事業・介護予防)
要支援1ほぼ自立しているが、家事などの一部に支援が必要地域包括支援センター
要支援2要支援1より支援が必要な場面が多いが、維持・改善が見込まれる地域包括支援センター
要介護1立ち上がりや歩行が不安定で、部分的な介護が必要ケアマネジャー
要介護2食事や排せつにも部分的な介護が必要ケアマネジャー
要介護3日常生活のほぼ全般で介護が必要(特別養護老人ホーム入所要件の目安)ケアマネジャー
要介護4介護なしでは日常生活を送ることが難しいケアマネジャー
要介護5意思の伝達が難しく、ほぼ全面的な介護が必要ケアマネジャー

💡 迷ったらどちらも地域包括支援センターへ

要介護でケアマネジャーがまだ決まっていない段階なら、相談の入口は地域包括支援センターで構いません。事業者リストの入手から引き継ぎまで案内してもらえます。かけ方は地域包括支援センターへの電話のかけ方にまとめています。

要支援1・2で何ができる?使えるサービス

要支援で使えるのは、悪化を防ぐことを目的にした介護予防サービスと、市区町村の総合事業です。具体的には、介護予防型の訪問サービス(ヘルパーによる家事支援など)、通所サービス(デイサービスでの運動・機能訓練)、福祉用具のレンタル、短期間の宿泊(ショートステイ)などが対象になります。

ここで知っておきたい落とし穴があります。

⚠️ 「要支援=要介護の軽い版」ではない

要支援では、車いすや介護ベッドのレンタルが原則対象外(状態によって例外あり)、特別養護老人ホームへの入所は原則要介護3以上など、区分によって使えないサービスがあります。「思っていたサービスが使えない」と後で戸惑わないよう、希望するサービスが区分の対象かを最初の相談で確認してください。

一方で、要支援の段階でサービスにつながる価値は大きいとされています。運動や外出の機会を保つことが状態の維持につながるためで、介護予防はそのための仕組みです。「まだ介護というほどでは」と使わずにいるより、地域包括支援センターと相談しながら小さく使い始めるほうが、本人にも家族にも負担の少ない選択になります。

要介護1〜5で使えるサービスと相談先

要介護1〜5では、訪問介護・通所介護・ショートステイ・福祉用具レンタル・住宅改修、そして施設への入所まで、介護保険サービス全般が利用対象になります。区分ごとに1か月に使える支給限度額が定められており、数字が大きいほど枠も大きくなります(限度額を超えた分は全額自己負担・2026年時点)。

要介護のケアプランは、居宅介護支援事業者に所属するケアマネジャーに依頼します。作成費用の自己負担はありません。どの事業者に頼むかは家族が選べるので、ケアマネジャーの探し方を参考に、話しやすい相手を見つけてください。

非該当だった場合に使える「総合事業」

非該当(自立)と判定されても、選択肢がなくなるわけではありません。市区町村が実施する介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)があります(厚生労働省)。

総合事業には、体操教室や通いの場など誰でも参加できる一般介護予防事業と、基本チェックリストで生活機能の低下がみられた人が使える訪問型・通所型サービスがあります。要介護認定を受けていなくても、チェックリストの結果によってはヘルパーやデイサービスに近い支援を使える仕組みです。窓口は地域包括支援センターで、「非該当だったが生活に不安がある」と伝えれば案内してもらえます。

サービスの名称・内容・利用料は自治体によって差が大きい分野です(2026年時点)。この記事の区分の目安を手がかりに、実際に何が使えるかは親の住む市区町村の地域包括支援センターで確認してください。認定そのものがまだの場合は、要介護認定の申請方法と流れから始めるのが近道です。

よくある質問

要支援2と要介護1は何が違うのですか?

介護の必要度としては隣り合う区分ですが、認知機能の低下や状態の不安定さなどをふまえて介護認定審査会が振り分けるとされています。要支援2は介護予防サービス(相談先は地域包括支援センター)、要介護1は介護保険サービス全般(相談先はケアマネジャー)と、使える仕組みと窓口が変わります。

要支援1・2でもデイサービスやヘルパーは使えますか?

使えます。ただし要介護の場合と同じ内容ではなく、介護予防を目的としたサービスや市区町村の総合事業として提供され、利用できる回数や内容の目安が異なります。具体的に何をどれくらい使えるかは、地域包括支援センターとケアプランを作る中で決まります。

非該当(自立)と判定されたら、もう何も使えないのでしょうか?

そうではありません。市区町村が実施する総合事業の一般介護予防事業(体操教室・通いの場など)は非該当でも利用できます。また基本チェックリストで生活機能の低下が確認されると、総合事業の訪問型・通所型サービスを使える場合があります。窓口は地域包括支援センターです。

要支援から状態が悪化したら、どうすればいいですか?

認定の有効期間の途中でも区分変更申請ができます。転倒や入院などで介護の手が明らかに増えたときは、担当の地域包括支援センターに連絡すれば、申請の要否から相談に乗ってもらえます。要介護に変われば、ケアマネジャーへの引き継ぎも案内されます。

参考・出典

本記事は公的機関等の公開情報をもとに作成した一般的な情報提供であり、医学的な診断・助言に代わるものではありません。 制度の内容はお住まいの自治体や時期によって異なる場合があります。最新の情報は各公式窓口でご確認ください。